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2007年6月30日 (土)

「ムラカミ」と言えば・・・・。

「ムラカミ」と言えば、「リュー」と続けたい私なので、遅まきながらJMM(Japan Mail Media)を読んでいます。

今週のテーマは「医療格差」。今回はとくに、一般読者からの投稿にいろいろと考えさせられます。休日診療所の近くにあるマクドナルドは、受診を終えた家族連れでいっぱいという話が小児科医さんの投稿にありました。「子どもの風邪薬は親の精神安定剤」という言葉には、なるほどと頷きつつ、少々耳が痛かったです。

不安だから、とりあえず○○しておこう、というのは、医療に限らず日々我が身に起きることでもあります。不安の根っこに光を当てて、じっとそれに向き合というのは、とてもシンドイこと。理屈で、アタマで分かった気になるだけではダメ。それは一瞬の気休め、不安の根っこは依然としてあり続けます。

でも、よくよく考えてみれば、不安と称するものの多くは、実は根っこなど持たないのかもしれません。いわゆる「漠とした不安」は、空を流れる雲のように、次に見上げたときには形を留めてないかもしれない。第一、何をもって「安心」とするのか。すでにそれ自体、漠としてます。

話しを戻します。今日掲載されていた投稿は、医学部の教員の方からのもの。昨今の、医学部に進学する学生の態度(もちろんその酷さ)について、具体的に記されています。

授業中に教室を出たり入ったり、携帯メールをしたり。レポート提出を求めると、ネット上からのコピーで済ませようとするので、差し戻すとどこが間違っていると食ってかかる。教員の研究室には挨拶もなくどたどたやって来て自分の都合だけを主張する・・・・・。偏差値は高いけれど、たとえば蜂が教室に入ってきたとき、逃げ回っているだけで誰も何もしない、できない、等々。

行間から、投稿者が、熱心で良心的な先生であることが窺われます。ただ、私が違和感を覚えたのは、この方が繰り返し、彼ら学生たちは、無知ではあるが悪い子たちではない、教えればその行動を改めることもできる、と書かれていることでした。

たしかに、直に学生に接していると、ひとりひとりは決して「悪い子」(悪意があるわけではない)と思うことはよくあります。けれど、自戒も込めて私は、ハタチ近くにもなって、自身の「無知」を自覚せず、想像力をはたらかせようともしないのは、「罪」だと思う。少なくとも、医学部に進学できる程の学力をもっている人間が、知ろうとしないことは、間違いなく罪です。

だいたい、「おぬしも悪よのぉ~」なんて台詞の似合う越後屋程度の悪人は、見ればすぐにそれと分かるから簡単で、避けて通れば良いだけの話。避けられないときは、決死の覚悟で闘えば、たぶん勝てるハズ。気を付けなくてはいけないのは、自分でも自分の悪・愚が自覚できていない人間です。

もし本当に、この先生のいらっしゃる医学部の学生の8割近くが無知ならば、やがて医師となった彼ら・彼女らに自身の不安の解消を求めようとする、我が身の愚かしさを思うべきなのでしょう。

さてさて今日は6月最後の土曜日です。ムラカミは、やっぱりリューと続けて月曜夜は「カンブリア宮殿」。JMMの次週のテーマはなんざんしょ。

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2007年6月21日 (木)

そ~なんだオバサンの感慨。

友人たちと作った日本語表現テキストの印税が入った♪

今回は『日本語表現法』の分。額はどうあれ、臨時収入というのは嬉しいものですな。この『日本語表現法』と姉妹編『日本語表現ノート』、2冊の総売上部数が10,000部を超えました!とは、しばらく前に三弥井書店さんが言っていたっけ。

どちらも初刷り時は現物支給としているので、印税をいただくのは2刷に入ってから。通帳を眺めてみると、記念すべき初回振り込みは2002年7月。あれから5年(遠い目~)。通帳記入だけは以前と同様、銀行に出かけて行っているものの、かつてメンバーに郵送していた通帳のコピーは、PDF形式の添付ファイルで送信するようになった。印税もそれぞれの口座にネット上から振り込むように。確実に時は流れているんだなぁ~~。

そして昨春、新たに『日本語上手。~ひと味ちがう表現へ~』が表現シリーズに加わり、秋には日本語学を専攻する友人たちの『ふしぎ発見!日本語文法。』も同じく三弥井書店から出版された。こちらはすでに3刷!売れ行き好調とのこと。専用HPも開設されて、「お役立ち」情報更新中ですって。http://www20.atwiki.jp/gekiatsu6/

この日本語関連本4冊、執筆メンバー11名中、私は年長から数えて2番目。イチバン年下とは軽くひとまわり以上違う。まぁ、歳は関係ないとは言うけれど・・・・・。でもきっと、最もトクしているのは私だな。打ち合わせと称したダベリ会で、「そ~なんだ」を連発し、いっぱいいっぱい刺激を受けている。これまで興味を抱くこともなかったあれこれ、聞いているだけで世界が広がる。瓢箪から駒の瞬間にも立ち会っているしな。

次はどんな挑戦をしようか。感慨にひたるのは今日だけにして、明日からはまた、新たな「そ~なんだ」に胸わくわくだよおん。

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2007年6月14日 (木)

勝手に自動再生。

久しぶりに、隔月刊『文学』(岩波書店)を買った。2007年5,6月号の特集は、「文学と学問の間 近世文学」。

いつもなら、大学所蔵本をコピーするのだけれど、今回は読みたい(読んでおくべき)論文が多い。加えて、恩師の近影が掲載されていた。こりゃ~買うしかあるまい。

頁を繰っていると、べらんめい口調と言うのかな、あの歯切れの良い物言いが甦ってくる。耳元で静かに、なんて生易しいものではなくって、アタマの上からガンガンと。なぜか繰り返し自動再生してしまうのは、叱る(叱られる)台詞ばかりでござんすよ。

「せせら笑っちゃうぜっ」と言われるような、手抜き仕事をしてはなるめぇーと、ひとり自分に「活!」を入れる、午後のひとときでありました。

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2007年6月10日 (日)

異名 ~『月庵酔醒記』の世界から~

4月21日のブログで、出版のお知らせをした『月庵酔醒記(上)』。

先日出版社の方と電話でおしゃべりした際、売れ行きを伺ったら、「専門家の方でも、このご本のこと、ご存知ない方が結構いらっしゃって・・・・」とのご返事。つまりは今のところ、イマイチ売れてないってことですね。

ならばここは微力ながら、西川きよし師匠にならって、「小さな事からコツコツと」です。そう言えば、内容紹介をビシッと書きます、と言いながら、まだ書いていませんでした。それについてはいずれということで、まずは私自身が担当した箇所の小ネタからボチボチと。

あっ、その前に♪ であります。「月庵酔醒記」と検索をかけたら、以下の記事が見つかりました。

編者のおひとりで、例会の会場を提供して下さっている名古屋市立大学・服部幸造さんのトークショーが開かれます(って、知らなかった。初耳だぁ)。テーマはまさに『月庵酔醒記』。ご興味のおありになる方、ぜひぜひお運び下さいませ。

以下Science Communication Blog より。http://blog.so-net.ne.jp/kagaku/2007-06-02-1

★ human & social サイエンスカフェ

日時 :2007年 6月17日(日)15:00〜17:00
場所 :喫茶 カフェ・グラシュー
    名古屋市中区栄3-2-7 丸善名古屋栄店4F
テーマ:戦国時代武将の文化活動
    「月庵酔醒記」を通して
ゲスト:服部幸造さん(名市大大学院人間文化研究科)
定員 :20名程度
参加費:850円(コーヒーまたは紅茶およびケーキ・フルーツ付き)
申込み:必要
問合せ:名市大人間文化研究科 福吉研究室
    または人間文化研究所 まで  詳しくはこちら

さて、タイトルにもした「異名」であります。異名にはあだ名の意もありますが、ここで取り上げたいのは別名のこと。

たとえば、「霞」の項には「九光」とあります。調べてみると、これは道家の語で、美しく輝いている霞「九光霞」によるものだと分かりました。また、「雨」の項には「阿香」とあります。こちらは阿香という女子が雷車を推した故事によるもので、阿香は雷の異称によるところからきているようです。

これはほんの一例で、気象のみならず、植物、動物、建物、日常品などの異名が列記されています。なかでも圧倒されるのが、月の異名。通常、私たちが学校で学ぶのは、睦月・如月・弥生といった一種類ですが、『月庵酔醒記』では各月それぞれ20個近い異名が挙がっています。

『月庵酔醒記』の著者である一色直朝は、マニアックな性格だったのか? いや、そうではありません。

わたし自身が別途注釈作業を進めている『女訓抄』という、女性向けに基本的な教養や日常の立ち居振る舞い・心得を説いた作品にも、やはり月の異名は複数列記されています。つまり、かつてこうした知識は、弁えておくべき基礎的な教養とされていた時代があったということです。

ただ、あまりにも月の異名が多く、しかも写本ですから、毛筆で記された字それ自体、判読に迷うこともあり、ホント辛かった。飽きっぽい私は、内心半べそ状態でした。そんなとき、思いも寄らぬ方から、助っ人となる有り難い1冊が届いたのでした。

その「恩人」は、島野達雄さんとおっしゃる和算の研究をなさっている方です(いまだ、お会いしておりませんが)。たまたま翻刻出版した『女訓抄』をご覧になり、そこに多くの月の異名の記されていたことから、私家版で作られたご労作「エクセル版 12ヶ月の別名」を私に送って下さったのです。

そこには、月の異名がナント!驚く無かれ1406個(せんよんひゃくろっこ、ですよ!!)挙げられていました。しかもそのひとつひとつに、出典と解説が付されてあったのです。

ただただもう、感激。感激。

感謝&お礼を申し上げて、利用させて頂いたことは言うまでもありません。所詮わたしなんぞのひとりでできることは知れています。思わぬところで見ず知らずの方のご好意に恵まれて、何とか担当箇所にひと区切りを付けることができました。

以上今回は、センツルひとり感謝の巻となり、『月庵酔醒記』の魅力はまたしてもご紹介できぬママ。できれば間をおかず、戦国武将・一色直朝の魅力的な横顔を記したいとは思っておりますが。なんせ気まぐれ浮気性のこと、そこは期待なさらずお待ちいただければと思います。♪

注:島野さんに関する内容は、2005.10.19ブログ記事とも重複する部分がありますが、それは感謝の思いの深さということで。ご好意に感謝しすぎ、なんてことはありませんから。

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2007年6月 2日 (土)

台湾進出プロジェクト②

この話題、久々です。

でももちろん、静かに緩やか~に進行中であります。昨日、台湾の出版社さんから届いた契約書に捺印しました。パチパチパチパチ・・・・・!(^^)!

お世話になるのは、「衆文圖書股份有限公司」という出版社さんです。契約成立から6ヶ月以内に入稿、その後12ヶ月以内に完成・出版というお約束です。

初刷り部数は3000部。もし、売れ行きが悪かったとしても、2000部分の印税は頂けるそうです。印税は、毎年6月30日と12月31日の決算日から60日以内に支払って下さり、その際、本屋の店頭にある分も売れたものとして計算してくださるという、とっても良心的な出版社さんなのです。

なかでもとくに嬉しかったのは、著者割り引き率。通常、執筆者が自著を購入する場合、通常価格より割安になるシステムがあります。日本の、私の身近では、だいたい2割というのが相場ですが、これがナント38%! 4割近いなんて、思わずガッツポーズでありますよ。

当初の予定より若干遅れてはおりますが、契約成立となりました以上、今年度中には入稿、そして完成・出版!!だわさ。

もうこうなったら、どんどん飛んじゃうもんね~~。

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2007年6月 1日 (金)

キンチョー、2題。

昨日、附属高校3年の生徒さん2名が、総合人間科学習の一環ということで、私のところにやって来ました。「生き方を探る」というテーマで、自分の人生を自覚的に選択できる力を養うために、「日本文学の魅力」について話を聞きたいとのこと。

こりゃ~責任重大だぁ!

約束の2時少し前、廊下から小鳥の囀るような声が聞こえてきました。入りやすいようにとドアは開けておいたのに、いっこうにノックをする気配もなく。気になって見に行くと、ドアの前でふたり、ハニカミ笑顔で立っています。どうやら、2時キッカリでないと失礼と思った様子。

あぁ、その振る舞い自体が可愛い。可愛すぎるぜっ!!

緊張している彼女たちを部屋に招き入れ、事前に届けられた質問事項に添いながら話し始め(もちろん私が)、時折「質問あるかな?」と確認しながら話しを続け(もちろん、私が)、気付けば1時間を過ぎていました。つまりはそうです。オバハン(もちろん私のこと)、しゃべり倒しておりました。

結局、「話していた私が楽しそうに見えたとしたら、日本文学は魅力があるってことでしょう」、なぁ~んてテキトーなまとめをして、穏やか笑顔でお別れしました。

あぁ、可愛すぎるよマッタク。

さて、日付変わって6月1日。場所も変わって子どもの通う中学校。

今日は午後から部活動の見学会があり、吹奏楽部では部員の保護者を前にしてのミニ演奏会開催。

演奏開始直前、いかにも着慣れない背広姿の男性2名と、リクルートスーツの女性2名が、緊張した面持ちでそそくさと着席しました。

時節柄、もう見るからに教育実習生であります。

そのなかに、見覚えのある顔が・・・・・・。

今は研究室を離れたので、学内で出会うことは稀ですが、彼はウチの学生。しかも、日本文学専攻生ではないの!

演奏会終了後、事態が飲み込めない彼は、私の顔を見るなり、「どうしたんですか?」と怪訝な様子。「巡回指導は、T先生が来て下さいます・・・・・」

あっ、驚かせてごめんなさい。指導じゃないの、保護者なの。

そして夕方。帰宅した娘曰く。

「昨日、○○ちゃんが、あの先生に質問があるのだけれど、一人じゃ聞きに行けないって言うから、わたし、付いていってあげた」

「ふ~ん、で、何を質問したの?」

「センセイ、彼女いますかって」。

「はぁ~? 何、それ!」

実習、残り1週間。緊張の日々を過ごすのは、彼だけではありません。ナンテコッタ、マッタク。

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