最近胸が熱くなった本。
「あなたのかたちでいい。幸せになりなさい。」
RYOJI+砂川秀樹*編『カミングアウト・レターズ 子どもと親、生徒と教師の往復書簡』(2007年、1,700円+税、太郎次郎社エディタス)の帯に書かれたことば。
本書には、カミングアウトをめぐる子と親、生徒と教師の、7組・19通の往復書簡が収められている。かつて、「話すことはやめよう」と思っていた彼/彼女たちが、身近な人たちにゲイ/レズビアンであるとカミングアウトする。
そこに生じる、戸惑い、葛藤。
書簡それ自体は、個別の関係性のなかで書かれたものだが、そこにたしかにある、身近な大人たちの「受け入れたい」との思いは、広く読む者の胸を打つ。
とくに、書簡とは別に設けられた「カミングアウト・ストーリー」に登場する昭和一桁生まれの「厳格な父親」の姿に、胸が熱くなった。
振り返ってみると、これまで接したゲイ/レズビアンの多くが、私に、知的刺激を与えてくれた。私にとっては、ゲイ/レズビアンであるかどうかより、話していて楽しいこと、適度な心的距離感を保てること、美的感覚に優れていること、それらの方がずっと大切。だから、人として好意をもつ場合の方が多かった。
教壇に立つときも、30人を超えるクラスならばひとり以上のゲイ/レズビアンがいるという気持ちで、自分なりにことばを選んで話すようにしてきた(ツモリ)。もちろん、気付かぬうちに傷つけた場合もあるだろうけれど。
ただ、家族の立場で経験する混乱や葛藤には、考えさせられた。後半に収められたゲイ/レズビアンの子をもつ親たちの座談会に付された、「なにがあっても、わが子ですもの」の表題に、とにかく引き受けようと腹をくくった潔い覚悟を思った。
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